おやすみ
つい、「ここに愛はありますか?」と尋ねてしまった。
もうこれ以上、自身や彼を誤魔化して継続することに意味を感じられなかった。
夕暮れや年の瀬が苦手な、何かを終わらせるのがとても苦手な彼に別れを決めさせた。
それは私の優しさでもあり、私のエゴそのものでもあった。
状況を整えなかったのは彼で。
それほどの女でなかったのは私で。
悲しいけれど終わりにしよう。
おやすみ。あんまり泣いたらだめだよ。
彩
ふたりの行く先が
黄金色に彩られるようで
銀杏並木を歩くのは
とてもいい気分。
環天頂アーク
うまくいかんことも多いけど、
虹を見て、
なんか得したなと思える間は、
まだまだ大丈夫だと思う。
伝染する乙女
会いたい時に会えない寂しさを
ぐっとのみ込む
でもやっぱり
のみ込みそこねてしまった
花火、一緒に見たかったなぁ
口に出したら涙が出た
彼の乙女が伝染したのだ、きっと