2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

思い出は色褪せるし、 美化されていくし、 本当のところは忘れていく。 過ぎたことを覚えていることは難しい。 だから遺そうとするのか。

東京タワーに会いに来たのだ。 地下鉄を降りて姿を見た途端、吸い寄せられるように、ふらふらと近づいた。 ファインダーを覗きながら、あまりの美しさに今見ているもの以上の写真なんて撮れないだろうと確信する。 かつての恋人と登ったことを思い出しつつ、…

私のことなんて誰も知らない 私もこの街のことなんて何も知らない ずっと迷子で ずっと不安なのに この街は人だらけ だからこそ ここに来たかったんだと思う

思い出を手繰り寄せ 記憶の糸を紡ぎながら どこかへ立ち返ろうとしている 車窓の景色が変わるのを見ている あの頃の気持ちはどこへ

スーパーのパン売り場で「あいすまんじゅう」が「パン」になった!というのを見つけた。 もはやこれ、アイスよりも饅頭寄りになったのでは… 変化を遂げる中で 進化のつもりで 退化していることもあるので注意が必要

人を好きになるということ 不器用でも相手を思うこと 不器用でも相手のために動くこと 不器用でも前に進むこと

私の住む町の近くには港がいくつかある。 港の辺りには工場がたくさんあって、私はそれを眺めるのが好きだ。 港には色んな人がいて、色んな時間の流れがある。 釣りをしている人がいた。 釣り糸を垂らして、魚がかかるのをじっと待つ。 腕組みをして、なんな…

人が壊れていく過程を見たことがあるか 壊れてしまう人はごく稀で 壊れきれない人が多くを占める 壊れきれる人は壊してしまえる人 儚く醜く美しい 矛盾だらけで 壊れることを望んでいるような気になって 足掻く 私は壊れはしない あなたは陸の孤島で 独りで…

期待してはいけない関係なのに つい浮かれて 「またね」と言ってしまった 「また」なんて 私が決めることじゃないのに 別れ際に不意に 「またね」なんて言ったのだ 街はクリスマスで溢れていて イルミネーションが輝いていて 人々が幸せそうに歩いていて 私…

母に諭される。 「私も誰かを好きになるのが苦手」 私は言う。 「私は私のことを好きじゃない人が好き」 母は呟く。 「似なくてもいいところばかり似るのね」 私にとって母は大きい。