期待してはいけない関係なのに

つい浮かれて

「またね」と言ってしまった

 

「また」なんて

私が決めることじゃないのに

別れ際に不意に

「またね」なんて言ったのだ

 

街はクリスマスで溢れていて

イルミネーションが輝いていて

人々が幸せそうに歩いていて

私はその中で

ついうっかり手を振って

「またね」なんて言ったのだ

 

その後

私の連絡は未読

彼からは一度も連絡は来ない

 

私が「またね」なんて言ったばっかりに

 

私が「またね」なんて言ったばっかりに

私のことなんて好きじゃない

彼には恋人がいて

恋人とはSEXをしないから

外注作業をしただけで

私とはSEXだけの関係なのだ

多くを望んではいけない

 

手を繋ぎたいとか

キスから始めたいとか

名前を呼んでほしいとか

撫でられたいとか

恋人の話を聞きたくないとか

LINEに返信してほしいとか

 

望むだけ虚しいから

 

私は子種がほしいだけ

女の年齢をクリスマスケーキに例える風潮がかつてあった

 

24

美味しくて新鮮

予約していた人たちが定価で購入

 

25

まさに適齢期    定価購入

終わる頃には値引きが始まる

 

26

クリスマス後の売れ残り

お金を掛けられない、節約志向の人は、敢えて値引きされたケーキを買う

一部の男性からのオファーは望める

 

27〜30
クリスマスケーキのシーズン終了

男性からのオファーは期待できず「商品価値」は低い

 

 

あれ、もう終わり?

30過ぎたら終わり?

と思ってたら

年越しそばに例えるのもあったし

おせち料理に例えるのまであった

 

でも

もう手遅れ 

私に商品価値はない

 

なんて

そうは問屋が卸さない

 

普通の人にしときよ

結婚となると普通の人がいいで

ちゃんと働いてて

子育てにも協力的で

面白くなくてもいいやん

普通の人にしときよ

 

え?これ、呪い??

 

あなたと私の価値観が異なるように

あなたと私の幸せが異なる

結婚して10年経ったあなたと

独り身で踠き続けてる私では

同じ価値観が持てるわけがない

 

私だって知らないんじゃない

女が結婚して

家族を作り守ることが

一般的な幸せの形だということくらい

重々分かった上で

それでも

私のことを愛する

私じゃないとだめな相手を探しているだけ

それがとんでもないクズでも

 

宝くじが当たるよりも

現実味がなくても

私は今それを追いたい