嗅覚

今夏、私の嗅覚は人生最大に研ぎ澄まされていた。

そして、研ぎ澄まされただけでなく、狂ったように稼働していた。

 

知りたいことも、知らないほうが幸せなことも、知った。

知ったというと、受動的にきこえるがそうではない。

厳密にいうと、知りに行った。調べ上げた。

能動的に知ったのだ。

 

そして、知る度に、自分の嗅覚のえげつなさにドン引いた。

相手を脅かすつもりもない。何か起こしてやろうとも思わない。

ただただ知りたいだけ。

 

いずれにしても、私は私のことを敵に回したくないなと思う。

私だけは敵には、したくない。